20200625

穂村弘のエッセイの中に、今までの恋人がみんな「姉」だったことに気付いてゾッとした、というエピソードがあった。好きなタイプは?とか、これまで好きになった人の共通点は?とか、あるあるな質問だけど、そういう視点で考えたことなかったなと思って振り返ってみて、気が付いた。ほとんどが「兄」だった。しかも、中学生までは「弟がいる兄」、高校生以降は「妹がいる兄」を好きになっていた。数人の例外はあるけれど、その数人とは長続きせず終わっている。片思いだったとしてもものすごく好きだったか、深い仲になった人はみんな「兄」だ。確かに、私は第一子で、子どもの頃からお兄ちゃんかお姉ちゃんが欲しかったから、納得。大人になってもお兄ちゃんを求めていたんだな。

それを踏まえて周りの男友達を見回してみると、ほぼ「弟」だ。確信を持って「兄」と言い切れるのは1人だけ。3人兄弟の「真ん中」が1人、「ひとりっ子」が1人、「不明」が1人。こっちの方がゾッとする。本当に、私が頼れるというか甘えられるのはこの「兄」の1人だけ。たまに「真ん中」にも甘えられるかな。他の男友達には全然甘えられない。甘えられないから男友達なのかもしれないけど。自分でも自分の態度の違いが不思議で、みんな同じくらい仲良いのにこの違いは何なんだ?と思ってたけど、そういうことだったのか。「弟」たちに対しては勝手に「お姉ちゃん」しちゃってたんだな。

ちなみに、夫はもちろん「妹のいる兄」である。